歌舞伎俳優の片岡愛之助さんによる歌舞伎公演と、南予の伝統芸能を披露する「南予おどりフェスティバル」が29日、愛媛県西予市宇和町卯之町3丁目の宇和文化会館であった。愛之助さんの優雅で迫力ある立ち居振る舞いに、満員御礼となった約1000人の観客が沸いた。
 えひめいやしの南予博2016のコアイベントとして、伝統文化の魅力を発信し広める「民俗芸能サミット卯之町ブロードウェイ」の一環。
 愛之助さんは隈(くま)取りをせず、紋付きはかまで舞台に立つ素踊りで「越後獅子」を披露。会場後方から勢いよく登場すると、大拍手が起きた。長唄とはやしに合わせた表現力豊かな舞踊で観客をくぎ付けにしていた。
 トークで、愛之助さんは「本来ならば化粧をして獅子舞の小さい頭を着けて踊る。本当に(南予の)鹿踊りと似ている。すごくうれしかった」と愛媛とのつながりを話していた。