愛媛大と東京大、国立科学博物館の共同研究チームは1日、高知県いの町の山中で新種の鉱物を発見し「ブンノアイト」と命名したと発表した。
 愛媛大ミュージアムの皆川鉄雄研究員(66)によると、約10年前に調査で訪れたいの町の鉱山跡で「見たことのない暗緑色の鉱物」を発見。皆川研究員が試料を提供し、チームが構造解析した結果、マンガンやアルミニウム、ケイ素などを主成分とし、新たな結晶構造をもつ鉱物だと分かった。
 国際鉱物学連合に新種の提案書を提出し、2014年4月に承認された。ブンノアイトの日本語名は「豊石(ぶんのせき)」。地質標本館(茨城県)の館長を務め、6種の新鉱物の発見に貢献するなどの功績がある鉱物学者の豊遥秋(ぶんのみちあき)博士の業績をたたえて名付けた。