松山・中島で名物おかみの民宿が今月末閉店
愛媛県松山市沖の中島にある民宿「宝山亭」が9月末で閉店する。旧市内から島に移り住んだ女性がおかみを務め、それまで島外に発信していなかったヒメボタルやアカテガニの観察ツアーを始めるなど、「島の魅力」を伝えるパイオニア的役割を担ってきた。家族の介護のための8年目での閉店に、住民らから惜しむ声が上がっている。
「島暮らしに憧れていた」という市内で会社を経営していた小田美恵さん(71)が、「釣りや読書ざんまいの日々を送ろうと思っていたけど、他の人にも島の空気を感じてもらいたかった」と、廃業した民宿を買い取り2008年春にオープンした。
「人生を楽しませてくれた夫を支えたい」との思いから昨年末に廃業を決め、予約が終わる9月までと営業を続けてきた。26日に旧中島東小学校体育館で、島民やお客さんらを招いたお別れセレモニーを行う予定。