富有柿(ふゆうがき)の栽培が盛んな愛媛県内子町大瀬地区の「柿まつり」が6日、大瀬商店街(大瀬中央)であった。「柿のたね飛ばし」が盛り上がり、大会新記録まで出た。
 口にふくんだ種を吹き出し飛んだ長さを競う。小さな女の子が「プッ」とかわいらしく飛ばして始まったのが、選手の年齢が上がるにつれて白熱し、種の発射音は「ブボッ」に変化していった。
 長い助走や勢いのある体のひねりを駆使し地元の学校長や郵便局長らが好記録をマーク。優勝歴が何度もあり「レジェンド」とされる近くの男性(69)は「体の反動とひねりを利用する。野球の手首のスナップと同じ」と競技のこつを解説してくれた。
 10.97メートルの大会記録を更新する13.69メートルを記録したのは大瀬自治センターの館長(48)。主催する実行委員会側としての出場だけに「すみません」と何度も頭をかいていた。
 大瀬地区の生産者(65)は「今年は長雨で量は少ないが味はいい」と出来栄えを話した。
 まつりでは、柿の皮むき大会もあった。