森盲天外の生涯を紙芝居に凝縮 有志が制作
全盲ながら日本初の村長を務めた森盲天外(本名・恒太郎、1864~1934年)の生涯を取り上げた紙芝居を愛媛県松山市の民話、紙芝居グループ有志が制作、市内の小学校などに配布した。脚本を手掛けた「えひめ民話の会」の森山加代子代表(76)は、「盲天外の生きざまや思いを現代の子供たちだけでなく、大人にも伝えたい」と語る。
盲天外は西余戸村(現松山市)に生まれ、県会議員などとして活躍するが30代で失明。試練を乗り越えて1898年に余土村の村長に就任した。倹約貯蓄や耕地改良、青少年教育などを奨励し、余土村は模範村として全国に知られた。
2014年に脚本作りに着手。盲天外の自伝「一粒米」などの文献を読み、「えひめ紙芝居研究会のぼ~る」(佐伯美与子代表)らの指導を受けながら書き上げた。