愛媛県大洲市戒川の樫谷棚田で4日、地元住民と外部支援者による「田植祭」があった。「お手伝い隊員」や愛媛大生、大洲農業高生のほかに、今年初めて募った都市部のオーナーが参加し、にぎやかに豊作を祈った。
 標高約500メートルの山あいに257枚の田が広がる樫谷棚田は、住民の高齢化や担い手不足で存続が危ぶまれており、今年から棚田保存会と市がオーナーを募集した。応募した松山市と東京都の5組7人がオーナーとなり、約430平方メートルの田を5分割して田植えや草刈り、稲刈りの作業に参加する。オーナーにとっては、農業体験や地元住民との交流を楽しむことに加え、収穫米や産物をもらえる点がメリットだ。
 雨の中、総勢約80人による田植祭は和気あいあいと進行。参加者は「気持ちいい」と水田に足を浸し、苗を植えていった。