愛媛県が生産量全国一の河内晩かんの産地活性化を図る県の「河内晩柑安定生産対策検討会」が26日、愛南町城辺乙のJAえひめ南南宇和城辺支所であり、冬季の落果防止や、果皮に含まれる機能性成分を増やす栽培方法の実証試験結果などを報告した。検討会は結果を基に3月中にも栽培指針を作成し生産者らに配布する予定。
 生産者や県試験場の研究員、県南予地方局職員ら17人が出席し、県の担当者が町内の園地で2015年度に実施した試験結果を報告。落果防止剤の散布時期による落果率の差を調べた試験では、果実着色前に比べ着色後10日前後に散布した方が落果率が2%ほど少なかったと述べた。
 認知症予防につながると期待されている果皮の機能性成分「オーラプテン」に関しては、日光の影響で含有量が変化することを報告。11月中旬から約3カ月間、遮光用の紙袋で包んだ果実と包まなかった果実の含有量を比較したところ、包んだ果実の方が約2%多かったという。