南海トラフ巨大地震による津波で孤立の恐れがある愛媛県愛南町福浦地区で14日、県警と宇和島海上保安部などが福浦小学校の児童を海上から救出する初の合同訓練を行い、関係機関の連携などを確認した。
 福浦地区は県内最大級の10メートル以上の津波が予想されており、訓練は防災意識や救助技術の向上などが目的。福浦小の全児童15人と警察関係者、宇和島海保など計約100人が参加した。
 訓練は、児童が高台の一時避難場所に逃げて2日経過したとの想定。バイクで捜索中の県警広域緊急援助隊が児童らを発見、救助に駆け付けた隊員が児童一人一人を背負って「大丈夫」などと声を掛けながら学校近くの海岸まで駆け下りた。
 海岸で、児童は隊員に抱えられて県警のボートに乗り込み、約200メートル沖の宇和島海保の巡視船「たかつき」に移って避難した。