高さ約20メートルの柱の先端の籠にたいまつを放り投げ、無病息災を願う愛媛県八幡浜市五反田地区の火祭り「柱祭り」がこのほど、同地区の王子の森スタジアムであった。武者姿の若者が次々とたいまつを投げ、夏の夜空に炎の放物線を描いた。
 柱祭りは戦国時代、味方の誤射で倒れた地元修験者の霊を鎮めるために始まったとされ、県無形民俗文化財に指定されている。約400年の伝統を誇る盆の風物詩で、籠にたいまつが入って燃え広がるまで延々と続く。
 午後8時45分、かがり火がともる幻想的な雰囲気の中で火投げがスタート。戦国時代をイメージした武者姿で登場した地区の男性ら計42人が、1メートルほどの縄を付けたたいまつをぐるぐる回し、直径約50センチの籠をめがけて投げ続けた。今年は開始約7分でたいまつが籠に吸い込まれて花火が打ち上がり、観客から大きな拍手が上がった。