愛媛県無形民俗文化財「天神花踊り」が1日、宇和島市三間町曽根の天満神社であった。地元の若者らが真剣を使った迫力ある踊りを奉納し、五穀豊穣(ほうじょう)や厄よけを祈願した。
 花踊りは16世紀末、土佐の長宗我部元親に滅ぼされた歯長城主の霊を弔うために始まったとされる。現在は地元の有志による花踊り保存会(宇都宮泉会長)が受け継ぎ、毎年9月1日に行っている。
 8月20日から練習を重ねてきた保存会のメンバー14人が、約90~130センチの真剣を手に「太刀踊りの部」と「鎌踊りの部」の計14番を舞った。紺色の法被を着た踊り手は歌や太鼓の音に合わせ、太刀を高く振り上げたり、背中合わせになったりして勇壮な剣舞を披露。舞台を囲うしめ縄を真剣で勢いよく断ち切ると、集まった住民から一斉に歓声と拍手が上がっていた。