空手道場の一つ、正道会館が主催する最大の全国大会「第14回ウエイト制オープントーナメント全日本空手道選手権大会2016」がこのほど、大阪市の体育館であり、愛媛県新居浜市出身の会社員山田洸誓さん(23)=高知市=が軽量級(72キロ以下)の部で見事、初優勝した。
 主催者によると、四国の選手で初めての快挙。空手が2020年東京五輪の追加種目となって注目される中、山田さんは「(寸止めを基本とする)五輪競技とはルールが異なりハードルは高いが、話があればぜひ挑戦したい」と語っている。
 新居浜市の道場で5歳から練習を積み、中学入学と同時に正道会館川之江支部(四国中央市)に入門。高校卒業後は高知支部の内弟子となって鍛錬し、前回大会(14年)で準優勝するなど頭角を現している。
 大会は頭部への蹴り技を含め直接打撃で攻防するトーナメント制競技で、軽量級には全国の猛者24人が出場した。予選の関西、関東大会でそれぞれ優勝した山田さんは第2シードに選ばれ、得意の上段蹴りを武器に順調に勝ち進んだ。
 決勝は他流派の強豪選手との一戦となり、本戦(3分)、延長、再延長(各2分)でも決着がつかず、瓦割りの枚数勝負に持ち越された。相手選手の20枚を上回る21枚を割って判定勝ちし、接戦を劇的に制した。