絆の魚をありがとう―。東日本大震災で被災した福島県の子どもたちを応援しようと、養殖魚を提供してきた愛南漁協(立花弘樹組合長)と愛媛県魚類養殖協議会(竹田英則会長)に3日、福島県川俣町教育委員会から感謝状が贈られた。
 同漁協と同協議会は2012年、復興支援のため福島県の川俣町や白河市に愛南町の養殖マダイやブリを学校給食用に無償提供。その後も職員らが毎年、現地の小中学校で「ぎょしょく出前授業」をしたり、給食に使う魚を提供したりして交流が続いている。
 感謝状の贈呈は、愛南漁協から給食用の魚を納入する食品会社に勤める井上淑郎さん(63)=福島市=が、愛南町で4日に開かれるトライアスロン大会に選手として出場することがきっかけで実現した。
 3日、愛南漁協(愛南町鯆越)と竹田会長が組合長を務める久良漁協(同町久良)の事務所を訪問した井上さんは、「川俣町は内陸部で子どもらは魚に触れる機会が少ない。ぎょしょく授業や給食は貴重な体験で、ありがたい」と謝辞を述べた。