西予・野村の人材育成へ塾開講 住民ら運営
公営塾ならぬ住民が主体となって手掛ける塾が愛媛県西予市でこのほど開講した。野村高校(同市野村町阿下)の生徒を対象にした地域塾(仮称)で、学力向上はもちろん、地域の歴史や文化、産業なども学んでもらい、将来地元を背負って立つ人材の育成を見据えている。
地元住民らでつくる野村地域自治振興協議会(和気公三会長)が事業に乗り出した。市の交付金約250万円を活用。
内容は学力アップを目指す「学習支援」と「地域学」の2本柱。学習支援では、平日の週3回程度、午後5~9時に開き、国語、数学、英語を主として自主学習に励む。塾講師の経験者らが講師役を務めるほか、タブレット端末を使用したテストや苦手教科の克服などにも取り組む。
13日夜には、塾が開かれる乙亥会館(野村町野村)で開講式があり、生徒約50人が出席した。野村高の米森美智夫校長が「塾を始めた地域住民や関係者の思いを忘れず頑張ってほしい」と激励。和気会長も「最終的な狙いは地域活性化。将来一人でも地元に残ったり、大学などを出て戻ったりしてくれれば」と話した。