香川県観音寺市を拠点とする観音寺信用金庫(須田雅夫理事長)が今年11月にも愛媛県四国中央市に支店を開設することが、24日までに分かった。四国財務局によると、四国にある信金が県境を越えて支店を設けるのは初めて。
 新支店は「四国中央支店」で、同市金生町下分の市役所川之江庁舎近くに新築する。同信金としては17番目の店舗で、9人程度の配置を検討している。
 同信金は、香川県西部の観音寺・三豊地区を中心に営業。2011年に四国中央市、14年には新居浜市に営業区域を拡大している。15年9月末の預金残高は2696億円、貸出金残高は1071億円。
 紙・パルプ産業が集積する四国中央市を、同信金は「企業の設備投資意欲が高く、魅力的な市場」と評価。地理的にも隣接し、観音寺市の工業団地に四国中央市の企業が進出するなど関係が深いことも、支店開設の判断要因となった。
 市内では11、12年に愛媛信金が2支店を、13年には四国銀行(高知市)が1支店を開設するなど近年金融機関の出店が相次ぎ、貸出金利競争が激しい地域とされる。