「伊予聖人」と呼ばれた小松藩の儒学者近藤篤山(1766~1846年)の生誕250年を記念した企画展が、愛媛県西条市小松町新屋敷の小松温芳図書館で開かれている。篤山の関連資料約90点を展示し、苦学して教育者として大成した生涯を紹介している。18日まで。
 篤山は現在の四国中央市出身で、青少年期を別子銅山で過ごした後、同市出身の儒学者尾藤二洲(1747~1813年)に師事。1803年に小松藩校「養正館」の儒官として招かれ、多くの子弟らを教育し、79歳で亡くなるまでの40年余りを小松藩で過ごした。
 会場には東温市出身の絵師長谷川竹友(1885~1962年)が篤山の一生を描き、伊予史談会創設者の一人で松山市出身の景浦稚桃(1875~1962年)が説明文を添えた絵図8点のほか、篤山が嫁ぐ女性の心構えを分かりやすく示した「四如(しにょ)の喩(たとえ)」や人間教育のための三戒「立志・求己・慎独」の直筆などが並ぶ。