障害者の芸術活動を支援する「福祉をかえる『アート化』セミナー」が5日、愛媛県松山市堀之内の県美術館で始まった。福祉施設の職員や障害者の家族らが創作を支えるサポートの大切さに理解を深めた。
 登壇した自閉症の版画家石村嘉成さん(新居浜市)の父・和徳さんは、知的障害者は純粋な創作意欲によって世界観を表現しており「多くの人の胸を打つ。個性を生かしもっと世に出していくべきだ」と強調。指導者に加え作品発表の機会が必要と訴えた。
 障害者支援施設「スマイル」(松山市)の田村恵理さんは「展示会をきっかけに利用者が目標を持つようになった」と紹介。「今後も信頼関係を大切に活動の環境をつくっていきたい」と語った。セミナーは県が主催し6日まで。