カツオ、カキに続く特産に―。愛媛県愛南町で養殖されている高級魚クエで町に人を呼び込む方策を探ろうと、愛南漁協は4日、県内の旅行代理店の社員らを対象にしたモニターツアーを実施した。
 同漁協によると、養殖クエは1キロ当たり3500円以上で流通している高級魚。温暖な気候を好み、愛南に適した魚種として県水産研究センター(宇和島市)の種苗を使った養殖が6年前にスタートした。現在、4業者が4年かけて2~3キロに育てたクエを町外に出荷している。
 ツアーはクエを組み込んだ旅行商品づくりと、町内でクエが食べられる体制づくりにつなげようと初めて開催。松山市と新居浜市の14人が参加した。
 愛南町沖の養殖現場を見学したほか、町内のホテルが試作した水炊きや薄造り、フライなどのクエずくめメニューを試食。参加者は料理ごとに変わる食感や味わいに「おいしい」を連発していた。