愛媛県大洲市の鵜飼いが9月にシーズンを終え、同市中村の肱川・肱北河原で4日、鵜感謝祭があった。今季の客数は6067人(昨季比374人増)と、まずまずの結果。関係者はウ10羽にアユのご褒美で報いていた。
 今季は肱川の増水も少なく、6~9月の112日間の期間中、96日間開催できた。登録店は1店減の5店となったものの、客数は夜鵜飼いが5156人(189人増)、昼鵜飼いが911人(185人増)といずれも増加。関係者はツアー客増加や「えひめいやしの南予博2016」効果などを理由に挙げた。
 若手鵜匠、山中惇耶さん(24)のデビューもあって今季は未来を感じさせる年に。感謝祭に出席した鵜匠、船頭、登録店、市、観光協会関係者ら約20人は、ウをねぎらいつつ60周年の来季へ思いをはせた。
 肱川に放たれたウはアユを投げてもらってご満悦。鵜匠の井上利和さん(51)は一羽一羽の名前を呼び掛け、「ごくろうさん」とくちばしをなでていた。